前回の「改造しているチョット大きめのスクーター」でも出てきたオジサンの話をまた思い出したので書くことにした。
そんなに言うなんて、もしかして愛してるの?
もはや愛かも
それは私の誕生日のことだった。
オジサンは飲食店を営んでおり、その日も私は仕事が終わるとオジサンの店へと向かった。
「半目の白目」に出てきた友人も一緒だ。
オジサンの店で朝方まで遊んで帰ろうとすると、オジサンからスーパー袋を渡された。
「これ、プレゼント」
中には丸めた新聞紙が入っている。
え?プレゼントって、誕生日プレゼントだよね?
何これ?野菜?(オジサンは野菜ソムリエなのだ)
いやでも野菜のお裾分けにしてはこじんまりしている。
何?焼き芋なの?・・・まさかゴミなの?!
友人と一緒に、まだ薄暗い夜明けの路上で恐る恐る新聞紙を広げてみる。
すると中からなんと、某高級ブランドの香水が出てきた。
「わー!!何これー!!サプライズ?!嬉しい!!」
とはならない。
なんじゃこれ。
どういう演出?
寒い。凍えそうだ。夏なのに。
(私)「てゆかコレ、パチンコの景品じゃない?」
(友)「ギャハハハハハ!!!!!!」
(私)「なんやろなー、若いもん相手に精一杯オシャレなこと考えたけどスベったんやな。」
(友)「ヤメて腹痛い!!」
とっても感じの悪い会話だが、若気の至りというものなので勘弁していただこう。
当時の私はまだ若かったのだし、世の中のことも知らないアバズレだったのだ。
後日オジサンに「あのプレゼントどうだった?これみよがしにハイブランドの袋で渡すよりいいよね!あれ、パチンコの景品じゃないからね。」と言われた。
んー。
脳面のような顔で「うん。」と言うのが精一杯だった。
満足そうなオジサン。幸せそうだ。よかったね。
・・・いや、やっぱり若気の至りじゃないかも。
若いからあんな程度で済んだんだ。今だったら逆にもっと毒吐くわ。
愛してなかったね
愛なんて幻想よ