エッセイ アゲチンは本当に存在するのか

通りすがりのいぬ

ちょっとちょっと、
こともあろうか「アゲチン」って。

アオヤマ

他になんて言えばいいの?
御神木?

もくじ

アゲチンかもしれない人と出会った話

『アゲチン』とは、「一緒にいる女性の運気をどんどん上げてくれる男性」のことを言うらしい。

私には今年になって知り合った男性がいるのだが、
友人が突然その男性のことを「その人アオチャンにとってアゲチンなんじゃないの?」言いだした。

友人曰く、彼が現れてからアオヤマが上がってきているとのこと。
なんだかそう言われてみればそんな気もする。

アゲチンとの関係性

それまではなんとなく「良くしてくれる人」「バツイチで彼女もいないみたいやし暇なんやろうな」
という認識だったのに、友人にあの人がアゲチンではないかと言われ急に意識しだす。

『アゲチン』のことは風の噂で聞いている。
世の中には、特別なことをしなくてもなぜか女を幸せにしてしまう男がいるのだという。

まさかそれがあの人だというのか。

私と彼にカラダの関係があるわけではない。全くそんな素振りもない。

ただこの彼は、私の為にお金を使ってくれるのである。
「これは何の貢物・・・?」と私も若干不安に感じてはいたが、友人が「えーと、それはヤッてるんだよね?」だとか
「アオチャン、そろそろ抱かれないとね」などと言ってしまうレベル。

しかしヤッてないので関係性としては「物だけ取っていって、何もさせてくれない愛人」といったところか。

アゲチンのご利益にあやかるには

すでに彼が存在しているだけでお得な私だが、友人の考えはこうだ。

もしかして、『いたしたら』もっと凄いことになるんじゃね?

思わず「え・・・アゲチンのアゲチンってなんか凄そう・・・ゴクリ」などと思ってしまった自分がいた。

いたしたら・・・ひょっとしたらそうなのかもしれない。しかし。
私には、どうしてもいたすわけにはいかない事情があるのだ。

家庭を持っているのである。

家庭を持っていながらアゲチンのアゲチンを想像してしまった自分を恥じた。
仕方ない。私も嫌いではないのだから

友人「まぁさ、いたすのは無理だとしても、明日ちょっと手の甲でも撫でてみてよ。」

 「なにそれ、ヤダよ」

友人「多分触れただけでご利益あるからさ。」

 「完全に面白がってるよね?」

友人「あーでもどうしよ!アゲチンがムラムラしちゃうなー!」

 「ヤメれ」

アゲ様のご誕生

そういうわけで、いたすわにはいかない私は、彼のことを勝手に「アゲ様」としてまつり上げることにした。

そうすることによって、この先私の運気はどんどん上がっていって幸せになるのだ。

アゲ様は神様なので、そんな「いたす」というような煩悩は持ち合わせてはいない。
アゲ様のアゲ様にはそのような能力、すなわちお勃たちになられる能力などない。

いや・・・いやいやそうではない!!

アゲチンの神様なのだ。むしろ頻繁にお勃ちになられているのでは?!
神様とはそういうモノだ。
いつだったか男性のシンボルをまつり上げているのを見たことがある。
どこかのお祭りだっただろうか。

そうだ、やはりアゲ様もきっとその能力には長けているに違いない。
だってアゲ様のアゲ様が常にフニャフニャでは、なんとなく頼りないではないか。

すごい。かっこいい。私の神様。

通りすがりのいぬ

いいように言ってるけど本当はヤリたいんじゃないの?

アオヤマ

まっさかー!!

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